見終わったあと、胸がギュッとなり目の前がキラキラ輝き、
「いい映画見たな~」と思える映画です。
今回もネタバレでご紹介!

「シング・ストリート 未来へのうた」

不況のアイルランド、仕事がなく貧しくアルコールやドラッグ中毒になる人も多い。

14歳のコナーも、父に仕事がなく、公立のキリスト教学校に転校するしかない。
そこは理不尽な校則と体罰といじめが蔓延する荒れた男子校。
母は不倫していて、毎晩父と激しい夫婦喧嘩の声が聞こえてくる。
唯一の楽しみは、ロンドンのミュージックビデオをTVで見る時間。
聞いたことのない音楽に、見たこともないかっこいいミュージックビデオに憧れの眼差しを向け、
音楽オタクの兄とレコードを聞きながら音楽談義をする。

国も学校も家庭も、問題だらけ。
こんな場所早く抜け出したい。女のコにもモテたい。そのためにはどうすれば…?

街で一番イケてるマドンナ、ラフィーナと出会ったことをキッカケに、
コナーは友達とバンドを組み、彼女を出演させるMVを作ることに。

学校では相変わらず体罰やいじめが続いているし、
家も居心地が悪いけれど、放課後友達と曲作りをしている時は最高の気分。

音がひとつ重なるたびにパーッと世界が輝くような感動が生まれる。

どんどん浮かぶメロディーや歌詞は、ストレスや心のモヤモヤ、憧れ、恋心、今まで溜め込んできたもの、
コナーのフラストレーションが解放されていく様を見ているようでとてもスカッとする。

この映画で私が一番印象深かった、“登場人物の健気さ”をピックアップして書きたいと思います。
特に好きだったのは、主人公コナーのお兄ちゃん!

【コナーのお母さん】
不倫して、離婚し相手の男の人と暮らすことになったお母さん。
毎日夕方になると、家の勝手口を出て座り、新聞を読みながら、空を見上げタバコを吸う。
太陽が沈みかけ、新聞が陰りだすまで。

このひとときがお母さんにとって何よりおだやかで幸せな瞬間なんだと兄は言う。
本当は海外旅行にも行きたかったけれど。
海外旅行には行けなかった、離婚もする。自分の環境や不甲斐なさを背負いながらも、
だけど、自分なりに心を落ち着かせ、ささやかな時間を自分で作り、
幸せを感じている母の姿がとても健気で愛おしくて、涙が出て来ました。

誰のせいかわからない。離婚することで子供たちはせいせいすると言うが、きっと寂しい思いも抱いているはず。
そんな、自分への不甲斐なさもその背中に感じてとても切なくも、暖かい光景でした。

【コナーの友達】
街のマドンナ、ラフィーナは両親がいない。
年上の彼氏がロンドンに連れて行ってくれるという。
そうすれば全てが変わる。ロンドンでモデルになる夢を叶えるのだ。

学校のガキ大将ビリーは、家にはアル中のお父さんがいて、心も体も居場所がない。
学校に来ては理不尽ないじめや暴力で虚勢を張ってしまう。

コナーのバンドメンバーもみんな、理不尽ないじめや体罰が蔓延する学校に通っている。
みんなそれぞれ、問題を抱えながらも、その中で夢を見る。

叶うかなんてわからないけど、でも、
過去には戻れないけど未来はやってくる。
その未来は、その未来こそは自分で選ぶのだ。
こんな毎日の中にずっといるべきじゃない!やるならいましかないのだ。

【コナーのお兄ちゃん】
うだつの上がらない自分にやきもきし半ば諦めているような兄。
ある時、そのイライラを弟にぶつけるように、
「お前が歩いている道は俺が苦労して切り開き、整備した道で、お前はそこをのんきに歩いているだけだ」
と言い放ち、心の拠り所で大切にしていたはずのレコードをめちゃくちゃにした。

だけど後に、コナーに、
「彼女と一緒にボートでロンドンまで行くから波止場まで送ってほしい」
と言われた時、顔を輝かせて、ノリノリで車を出してくれた。
そう来なくっちゃ!とばかりに。

もしかしたらお兄ちゃんは、弟に自分のようになってほしくなくて、
自分で未来を切り開いてほしくて、挑発するようにこの時爆発したのかもしれない。

お金も持っていない、デモテープだけを持って、全てを捨て夢を掴みに行くための家出をする弟。
ボートに乗る弟と別れる時のお兄ちゃんの表情、楽しかった毎日の思い出、もう会えないかもしれないという寂しさ、
でもそれよりなにより、ボートが去った後、思いきりガッツポーズをし、
車の中で心から晴れ晴れとした表情を浮かべるお兄ちゃんの姿から、
自分の夢や希望を弟に託していたんだという思いが伝わってきて涙が溢れます。

お兄ちゃんにとって弟は、唯一の理解者で、その優しさに癒され、こんな自分を信頼し、どこか憧れの存在として見てくれている。
挫折して心が病み、ふてくされる毎日のお兄ちゃんにとって、そんな弟が、唯一の希望だったんだと思えて、
その健気さと切なさと兄弟愛に胸がギュッとなります。

********

思い描いていたMVの撮影も成功し、学校でのライブも成功し、ラフィーナとの恋も色々アリ…
冴えない学生だったコナーくんがどんどん垢抜け、リア充になっていくお話しですが、

ただの青春ストーリーではなく、

国や家庭や学校、それぞれ問題を抱えた登場人物達が、家族との絆や友情を希望の光にして、
音楽の力で不遇な環境を切り開き、
健気に生きる姿が本当に素敵でかっこよくて、感動します。

そしてなにより劇中の音楽がサイコー!!

80年代の流行曲、ファッション、
コナーのバンド、シングストリートが創り出し演奏するオリジナル曲がそれはもう素敵です。

特に“アップ”という曲は映画を見ていてはじめて聞いた瞬間から、
自然と涙が溢れてきました。
胸がギュッとなるメロディーで、大好きな曲になりました。

アップルミュージックユーザーは、映画を見た直後からサントラを毎日ヘビロテすることになります!

誰にでもある、青春時代の、
単純さ、ぎこちなさ、もどかしさ、恥ずかしさ、ダサさも全てが未来への希望の光に変わっていく!

キラキラした最高の映画でした。

私より少し上の、バンドブーム世代とか、それよりもっと上の80年代に青春を過ごしていた人たちは
さらにまた違ったリアルな感動や懐かしさがあって楽しめる映画なんだろうと思います!

デートムービーにもおすすめ!

 



/wp-content/uploads/2016/10/IMG_11.jpg/wp-content/uploads/2016/10/IMG_11-150x150.jpgリコ恋愛考察見終わったあと、胸がギュッとなり目の前がキラキラ輝き、 「いい映画見たな~」と思える映画です。 今回もネタバレでご紹介! 「シング・ストリート 未来へのうた」 不況のアイルランド、仕事がなく貧しくアルコールやドラッグ中毒になる人も多い。 14歳のコナーも、父に仕事がなく、公立のキリスト教学校に転校するしかない。 そこは理不尽な校則と体罰といじめが蔓延する荒れた男子校。 母は不倫していて、毎晩父と激しい夫婦喧嘩の声が聞こえてくる。 唯一の楽しみは、ロンドンのミュージックビデオをTVで見る時間。 聞いたことのない音楽に、見たこともないかっこいいミュージックビデオに憧れの眼差しを向け、 音楽オタクの兄とレコードを聞きながら音楽談義をする。 国も学校も家庭も、問題だらけ。 こんな場所早く抜け出したい。女のコにもモテたい。そのためにはどうすれば…? 街で一番イケてるマドンナ、ラフィーナと出会ったことをキッカケに、 コナーは友達とバンドを組み、彼女を出演させるMVを作ることに。 学校では相変わらず体罰やいじめが続いているし、 家も居心地が悪いけれど、放課後友達と曲作りをしている時は最高の気分。 音がひとつ重なるたびにパーッと世界が輝くような感動が生まれる。 どんどん浮かぶメロディーや歌詞は、ストレスや心のモヤモヤ、憧れ、恋心、今まで溜め込んできたもの、 コナーのフラストレーションが解放されていく様を見ているようでとてもスカッとする。 この映画で私が一番印象深かった、“登場人物の健気さ”をピックアップして書きたいと思います。 特に好きだったのは、主人公コナーのお兄ちゃん! 【コナーのお母さん】 不倫して、離婚し相手の男の人と暮らすことになったお母さん。 毎日夕方になると、家の勝手口を出て座り、新聞を読みながら、空を見上げタバコを吸う。 太陽が沈みかけ、新聞が陰りだすまで。 このひとときがお母さんにとって何よりおだやかで幸せな瞬間なんだと兄は言う。 本当は海外旅行にも行きたかったけれど。 海外旅行には行けなかった、離婚もする。自分の環境や不甲斐なさを背負いながらも、 だけど、自分なりに心を落ち着かせ、ささやかな時間を自分で作り、 幸せを感じている母の姿がとても健気で愛おしくて、涙が出て来ました。 誰のせいかわからない。離婚することで子供たちはせいせいすると言うが、きっと寂しい思いも抱いているはず。 そんな、自分への不甲斐なさもその背中に感じてとても切なくも、暖かい光景でした。 【コナーの友達】 街のマドンナ、ラフィーナは両親がいない。 年上の彼氏がロンドンに連れて行ってくれるという。 そうすれば全てが変わる。ロンドンでモデルになる夢を叶えるのだ。 学校のガキ大将ビリーは、家にはアル中のお父さんがいて、心も体も居場所がない。 学校に来ては理不尽ないじめや暴力で虚勢を張ってしまう。 コナーのバンドメンバーもみんな、理不尽ないじめや体罰が蔓延する学校に通っている。 みんなそれぞれ、問題を抱えながらも、その中で夢を見る。 叶うかなんてわからないけど、でも、 過去には戻れないけど未来はやってくる。 その未来は、その未来こそは自分で選ぶのだ。 こんな毎日の中にずっといるべきじゃない!やるならいましかないのだ。 【コナーのお兄ちゃん】 うだつの上がらない自分にやきもきし半ば諦めているような兄。 ある時、そのイライラを弟にぶつけるように、 「お前が歩いている道は俺が苦労して切り開き、整備した道で、お前はそこをのんきに歩いているだけだ」 と言い放ち、心の拠り所で大切にしていたはずのレコードをめちゃくちゃにした。 だけど後に、コナーに、 「彼女と一緒にボートでロンドンまで行くから波止場まで送ってほしい」 と言われた時、顔を輝かせて、ノリノリで車を出してくれた。 そう来なくっちゃ!とばかりに。 もしかしたらお兄ちゃんは、弟に自分のようになってほしくなくて、 自分で未来を切り開いてほしくて、挑発するようにこの時爆発したのかもしれない。 お金も持っていない、デモテープだけを持って、全てを捨て夢を掴みに行くための家出をする弟。 ボートに乗る弟と別れる時のお兄ちゃんの表情、楽しかった毎日の思い出、もう会えないかもしれないという寂しさ、 でもそれよりなにより、ボートが去った後、思いきりガッツポーズをし、 車の中で心から晴れ晴れとした表情を浮かべるお兄ちゃんの姿から、 自分の夢や希望を弟に託していたんだという思いが伝わってきて涙が溢れます。 お兄ちゃんにとって弟は、唯一の理解者で、その優しさに癒され、こんな自分を信頼し、どこか憧れの存在として見てくれている。 挫折して心が病み、ふてくされる毎日のお兄ちゃんにとって、そんな弟が、唯一の希望だったんだと思えて、 その健気さと切なさと兄弟愛に胸がギュッとなります。 ******** 思い描いていたMVの撮影も成功し、学校でのライブも成功し、ラフィーナとの恋も色々アリ… 冴えない学生だったコナーくんがどんどん垢抜け、リア充になっていくお話しですが、 ただの青春ストーリーではなく、 国や家庭や学校、それぞれ問題を抱えた登場人物達が、家族との絆や友情を希望の光にして、 音楽の力で不遇な環境を切り開き、 健気に生きる姿が本当に素敵でかっこよくて、感動します。 そしてなにより劇中の音楽がサイコー!! 80年代の流行曲、ファッション、 コナーのバンド、シングストリートが創り出し演奏するオリジナル曲がそれはもう素敵です。 特に“アップ”という曲は映画を見ていてはじめて聞いた瞬間から、 自然と涙が溢れてきました。 胸がギュッとなるメロディーで、大好きな曲になりました。 アップルミュージックユーザーは、映画を見た直後からサントラを毎日ヘビロテすることになります! 誰にでもある、青春時代の、 単純さ、ぎこちなさ、もどかしさ、恥ずかしさ、ダサさも全てが未来への希望の光に変わっていく! キラキラした最高の映画でした。 私より少し上の、バンドブーム世代とか、それよりもっと上の80年代に青春を過ごしていた人たちは さらにまた違ったリアルな感動や懐かしさがあって楽しめる映画なんだろうと思います! デートムービーにもおすすめ! シング・ストリート 未来へのうた オリジナル・サウンドトラック 価格:2700円(税込、送料無料) (2016/10/14時点)  生活や趣味、仕事に役立つ確かな情報をその道の専門家(エキスパート)が発信しています。
リコ

リコ について

湘南生まれ。結婚3年目都内在住。 とにかく人の恋路が気になって仕方ない頭の中がSEX AND THE CITYなアラサーOL。好きなものは、飲酒・恋バナ・いわゆるサブカル。恋愛絡みの学びや発見、ふつうの毎日がちょっとウキウキするような情報を発信していきたいです!

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